M. Ablowitz and H. Segur 著 (薩摩・及川 訳), 日本評論社, 1991
(原著が 1981 なので少々古いが) 基本的な事柄がいろいろと書いてある 「百科辞典」的な本。物理的な応用にも詳しい。(日本語版は少々高価。)
谷内 俊弥・西原 功修 著, 岩波書店, 1977
「逓減摂動法 (Reductive Perturbation)」に詳しい。
戸田 盛和 著, 岩波書店, 1978
戸田格子の発見者自らによる教科書。改訂版あり。
戸田 盛和 著, 日本評論社, 1983
元々は数学セミナーの連載。線形波から始めて、戸田方程式を初めとする 非線形方程式が詳しく論じられている。途中の式変形なども省略されずに 書いてあるので、(真面目に読めば)大変分かりやすい。
渡辺 慎介 著, 培風館, 1985
大変読みやすい入門書。電器回路におけるソリトン等、物理的な視点からの 解説が充実している。
和達 三樹 著, 岩波書店, 1992
古典逆散乱法などの基礎的事項から、量子逆散乱、結び目理論等の最新の 話題まで解説されている。改訂版あり。
広田 良吾 著, 岩波書店, 1992
「広田の直接法」の開発者自身による、双線形化法の解説。 「ソリトン方程式とは、行列式またはパフィアンの恒等式である」と いう観点にたって、様々な方程式が扱われている。
川原 琢治 著,朝倉書店, 1993
可積分系に限らず、一般の非線形方程式を扱う手法を論じている。
三輪 哲二・神保 道夫・伊達 悦朗 著, 岩波書店, 1993
著者らによって開発された自由フェルミオン場の方法を用いて、ソリトン 方程式の持つ数学的構造が論じられている。
戸田 盛和 著, 朝倉書店, 1995
ソリトンに限らず、非線形問題全般に関する入門書。他の30講シリーズ 同様、大変分かりやすい。途中に挿入されている「Tea Time」も興味深い。
中村 佳正, 辻本 諭, 西成 活裕*, 佐々 成正*, 松木平 淳太*, 梶原 健司*, 永井 敦*, 渡辺 芳英 著, 2000
現在もなお進展を続けている可積分系の応用数理に関する世界でも初の解説書。 離散系の可積分性及び可積分系の離散化、セルオートマトンへの移行、 数値計算法及びアルゴリズムの観点からの離散可積分系、 可積分系の形式的シンメトリー、など多様な話題について書か れている。
「著者はこの新しい研究領域を開拓してきた8名の数理科学者である。」
(「BOOK」データベース)だそうです。
注:* は薩摩研OB。
高崎 金久 著, 共立出版, 2001
戸田格子方程式を通して佐藤理論を始め、可積分系全般に共通する基本的 な概念・技法を解説している。戸田階層とカロジェロ系について 大変詳しい。
野海 正俊 著, 朝倉書店, 2000
パンルヴェ方程式のベックルンド変換からの入門書。 ワイル群(コクセター群)の入門にもなる。
Mich`ele Audin 著, 高崎 金久 訳 共立出版, 2000
コワレフスカヤのコマに代表される古典的な力学系に対する 近年の代数幾何的方法による研究についての解説書。
山田 泰彦 著,数学の楽しみ 23号 「特集 ディンキン図形をめぐって」の記事, 日本評論社 2001
パンルヴェ方程式のベックルンド変換と、 最近話題の初期値空間に関するとても分かりやすい解説記事。(「本」ではないが。)
広田 良吾, 高橋 大輔 著 共立出版株式会社 2003
差分と超離散の解説書。再帰方程式、箱玉系、パターン形成などについて豊富な演習と詳しい解説とともに学ぶことができる。